2008/03/18(火) 21:16:24 [省庁/意見書]
年金に明日はあるのか?
社保庁労組、不正給与は7億5000万円・委員長辞任へ
社会保険庁の最大労組「全国社会保険職員労働組合」(組合員約1万人、高端照和委員長)が休職の許可を得ないまま組合役員の活動に専念する「ヤミ専従」が慣例化し、職員27人が約7億5000万円の給与を不正に受け取っていたことが17日、分かった。同日記者会見した高端委員長は自らも関与していたことを明らかにしたうえで、辞任する意向を示した。 同労組は「本来社会保険庁の業務を行うべきだった」として全額を国に返還する。Nikkei Net 3月18日付記事より参照のため引用/写真は「年金記録問題に関する関係閣僚会議であいさつする福田首相(右から2人目)、同3人目は舛添厚労相(14日)」。時事通信 3月14日付記事より参照のため引用
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国民を敵に回す「ヤミ専従」
社会保険庁(社保庁)が元凶となったさまざまな問題については、有志ブログの多くがあつかわれていることと思う。諸氏の英邁な指摘と論及、周知の尽力に敬意を表し、小ブログからも短稿を呈する。
「ヤミ専従」とは、一般に、労働組合の役員が、勤務時間中に勤怠に関わる正規の手続きをとらずに、あたかも「職場で勤務している」かのように装いながら、その実は「職場を離れて」組合活動に専従している状態のことを謂うそうだ。すなわち、「職場を離れて」、仕事に関係ない組合活動に専念していても、職場で働いていた、と「嘘」の申告をして、給与を受給しているに等しい。短刀直入に指摘すれば「給料泥棒」と謂える。
その「給料泥棒」が、社会保険庁には、これまでに、「27人」いることが判った。旧「自治労国費評議会」時代の1997年から2004年にかけて、盗んだ金額が「約7億5000万円」と謂うことになる。大きな額だ。慣例化していたとすれば、あるいは、それ以前の時効になったであろう分を含めると、歴代の「給料泥棒」たちがどれほど高額な盗みを働いたことか。それこそ、膨大な金額になるであろうことは推察に難くない。それも『国庫』からである。国庫は税金で成り立っている、と謂うことは、この「給与泥棒」たちは、国民を敵に回しているに等しい。
表題に云く、『同日記者会見した高端委員長は自らも関与していたことを明らかにしたうえで、辞任する意向を示した』と。また、『同労組は「本来社会保険庁の業務を行うべきだった」として全額を国に返還する』とある。懲戒解雇等の処分はないのか。言葉は悪くて恐縮だが、たとえば、我々庶民が店先で「ガム1個」「パン1個」を盗んでも窃盗罪で逮捕される。取調べに遭う。だが、省庁では、たとえ、千万円、億円単位の不正を働いても、組合幹部を辞める、返納する、で済んでしまうのであろうか。「おかしな話」ではないか。
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遅々とした「年金照合」
ご存知の通り、先年から露呈している年金記録問題に関し、社会保険庁は、その後の照合作業について、政府の「年金記録問題に関する関係閣僚会議」に報告(3月14日)。問題の、加入者の年金「基礎年金番号」に統合されていない、すなわち「宙に浮いた」約5000万件の解明状況が明らかになった。同庁が、オンライン上で照合作業を実施した結果、加入者を特定できたのは「1172万件」に留まったことが報じられた。
問題の約「5000万件」のうち、すでに死亡が判明するなどしている「1898万件」を除いても、残る「2025万件」が「誰のものか」判明していない。同報告では、今後さらに解明を進める必要があるとしているとの内容(要旨)であった。さらに、その後、同庁が「死亡した人」の記録などとして、一定の解明ができたかに分類した記録の中にも、さらに内容の検討、検証が必要な記録が数多く存在していることが指摘され、現時点では、与野党双方から、実際に「特定困難な記録」は、全体の「6割」にあたる約「3000万件」に達する可能性がある、との見方が出ている。
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元凶は労組が牛耳る「社会保険庁」
この杜撰(ずさん)な滞りを生み出した最大の要因は、かつての昭和50年代のコンピュータ化にともない、合理化に逆行する「闘争」を展開した、民主党の支持母体である「旧・自治労国費評議会(現・全国社会保険職員労働組合)」にある、との指摘は絶えない。以来、同組織の「闘争」にもとづき、社保庁側との間に結んだ覚書や確認事項は、「102件」におよんでいる。その内容については、ネット有志、有志ブログ、および識者が指摘。周知して来られたので、ご存知の読者はおられることと思う。
たとえば、「端末機の操作にあたりノルマを課したり、実績票を作成したりしない」。「昼休みの窓口対応は職場で対応できる必要最小限の体制で行う」。「一人一日のキータッチは五千以内とする」などといった内容で、これらの原本コピーをアップして周知にされた有志もいたので、ご覧になられた読者もおられると思う。これらは平成17年までにすべて破棄された、とのことだが、それ以前の、端末を通じて、年金台帳(紙)の内容を電子データ化する重要な段階で、同庁内にはこれらの「特別待遇」が横行していたのである。
およそ、民間企業で「同じこと」をやれば、会社の業績衰退を導き、あるいは業態が潰れても然りの内容ではないか。同庁で、満足な電子化が果たせなかった、その結果を生み出した元凶は、この全国社会保険職員労働組合にある。当時は、「キーボードを扱うオンラインシステムなどがまだ一般社会に普及しておらず、頸肩腕障害の社会問題化などのコンピュータによる健康面への影響が懸念された時代であった」などとの弁明はある。だが、同労組の構成員が加入している「共済年金」の方は、厳正に間違い無く電子データ化されているのは何故だろうか。
自らの年金「記録」には細心の注意と努力を払い、納税者であり、「お客様」である肝心な国民の年金「記録」の方は、杜撰そのものにあつかわれて来た。その証左ではないのか。「共済年金」の方はしっかり照合ができる。だが、国民の年金の方は、「データ」を照合しようにも「誰のものか」、未だに「6割」が判らない。紙台帳を破棄してしまったので、照合も不可能とあれば、これは「犯罪」に等しいのではないのか。
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単なるラベルの貼り替え
次の写真は、週刊文春誌(3月13日号)が掲載した、社会保険庁内部で過去に懲戒処分を受けた職員に関する実績、能力評価の集計表である。有志の協力を得て、記事から切り出したものがこの写真である。
実績、能力評価の集計表(文春誌3月13日付より)
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過去に懲戒処分を受けていながらも、同表では「高い評価」を受けている職員(人数が多いこと)が目立つ。逆に、最低の「D]評価には、処分歴のある職員は見当たらない。こうした人事評価もかなりデタラメのようだ。また、同誌面には、問題は、こうした勤務評価が『2010年に発足する「日本年金機構」へ移行する際の採用基準のひとつとして検討されていることだ』と指摘している。要するに、新たな組織への移行がなされたとしても、それは「ラベルの貼り替え」に過ぎず、おぞましい中味(組織)は「そのまま」であろうことを意味している。これでは、根本的な改善は困難ではないか。
当然のことながら、政府には省庁を管轄する責任がある。その点で、どれほどの責任感があるのか、はなはだ疑問だ。だが、事の「元凶」は、労組が支配した「社会保険庁」の体質それ自体にあるのではないか。現場で要照合・検証が「6割」残る現実は、その証左と謂えよう。報道は、何が事の「元凶」なのか。その峻別と、国民に広く知らせるべき同庁の実態の周知と、何を具体的に改善すべきか、それを問う議論が、報道には必要なのではないか。
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【筆者記】
納税と年金。これらは国民にとって、日頃から関わりの深い事項である。言葉は悪いが、コツコツと蟻のように働いて、明日のために積み上げる日頃の汗と涙の結晶とも謂える。だが、現実はいかがなものか。国民を蚊帳の外に置いたかのように、税金はおよそ国作りとは無関係な方向に流れ、そして、大切な年金もこの悲惨な状態にある。関連省庁を一旦解体してでも洗い直し、「やり直す」べき事柄と謂えるのではないか。さもなければ、国民、とりわけ若い世代にある人々の、納税意識も、年金への信頼感も育たないであろう。
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一日一日を大切に、みなさまと共に考え、真実を共有できればと願っています。事実を指摘する批判は「悪口」ではなく、真実を掘り出し、その共有のために不可欠です。また、真実の共有はすべての第一歩です。正論は真実から生まれ、良識の声は必ず力になる。辛抱強く支えていただき、共に闘ってくださるみなさまに心より感謝します。
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2008/03/18(火) 20:59:34 [チベット]
日本の顔が見えない政府高官の発言 
「中国はオープンに」 チベット問題で高村外相が苦言
高村正彦外相は18日、中国のチベット自治区の騒乱を理由に夏の北京オリンピックをボイコットする可能性を否定し、「成功裏にやってもらいたいと日本政府は考えている。中国は成功裏に終わるような措置をとってほしい」と述べた。また高村氏は、中国が国際調査団の受け入れを事実上拒否していることについて「大使館員が(チベット自治区の)ラサに行って調べようとしたら『内政問題だから来ないでほしい』という。なるべくオープンにして中国側の言う通り『中国は乱暴なことはしていない』と国際社会が分かるようにした方がいい」と注文をつけた。閣議後の記者会見や参院予算委員会で答えた。イザ(産経新聞)3月18日付記事より参照のため引用/写真は「世界各地で中国当局に抗議行動」。【AFP=時事】 より参照のため引用
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『中国は乱暴なことはしていない』と
中国共産党当局の鎮圧により、多数の犠牲者を出しているチベット人の抗議行動について、西欧各国からは、中国共産党政府に対する非難の声が強まっている。だが、この国際世論の動向、「空気が読めない」ためか、どこかの国の外務大臣、および高官は「脳天気」なまでの発言に終始している。そのスタンスは、先般の冷凍餃子の食害事件での対応と軌を一にしているかのようだ。中国共産党に篭絡され、首が回らなくなっている政治家、高官が一部におられる中で、公人としての「国籍」と「資質」を問われるべきだろう。
たとえば、表題では、外相発言について、『また高村氏は、中国が国際調査団の受け入れを事実上拒否していることについて「大使館員が(チベット自治区の)ラサに行って調べようとしたら『内政問題だから来ないでほしい』という。なるべくオープンにして中国側の言う通り『中国は乱暴なことはしていない』と国際社会が分かるようにした方がいい」と注文をつけた』とある。外部からの調査に対しては、「なるべくオープンに」は分かるが、しかし、中国共産党のプロパガンダへの「エール」にさえ映る。
云く、『「中国側の言う通り『中国は乱暴なことはしていない』と国際社会が分かるようにした方がいい」と外相がおっしゃる通り、中国共産党は動いているではないか。厳しい報道管制をしきながら、当局の報道官、報道局長が“オープン”なまでの記者会見を盛んに開いている。群集に対して発砲はしてない。死亡者はデモの騒乱や火災に巻き込まれた人々だ。元凶は暴動を策動したのはダライ・ラマ一派だ。国内の治安と安全を取り戻すために、当局は平和的に働きかける(要旨)等々。事情を知り、または事件を垣間見た外国人記者が驚くような「嘘」を並べ立てては、国際社会に「分かるように」努力している、ではないか。
その結果、国際社会に何が分かるのか、と謂えば、これらのプロパガンダに対する逆説的な意味での「事実」にはなるが。
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5月の胡主席来日に影響ない
読者から教えていただいた記事だが、外相が空気を読めなければ、同省の事務次官もまた同様のようだ。云く、『藪中三十二事務次官は17日の記者会見で、中国チベット自治区での暴動が5月の胡錦濤国家主席来日へ及ぼす影響について「来日と関係ない。影響はないと思う」と否定した』(報道)と。まるで、何があろうとも、何人が命を落とそうとも、胡錦濤氏に気遣い、忠誠を誓うかの発言に映る。
同事務次官は、かの国の「甘い罠」にかかり、当局の情報要求を苦にして自殺を遂げた上海領事館員の事件のもみ消し、隠蔽工作で活躍した人物、との指摘が絶えない。今も重職におられるのが不可解だが、こうした下僕とも謂える存在を相手側の政府に据え置かせておくのも、中国共産党の国技である。広い意味で指摘すれば、これらの政治家、高官もまた、日本の政治家、高官の衣を着せた「便衣隊」と謂えるのかもしれない。
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「便衣隊」暴動演出の調査を
チベット亡命政府(ダラムサラ)の声明(3月14日)において、チベット人による『抗議行動は10日、ラサの内外で平和的なデモとして始まったが、当局が多数の武装車両を投入、群衆への発砲を始めたとされる。一部の警察官は僧侶に変装してデモ隊の制圧に当たり、これがデモ隊をさらに挑発する格好となり警察車両の焼き打ちにつながった』(要旨)(報道)との説明があった。
先稿に触れたが、プロパガンダを並べ立て、事実かどうか、あてにならない中国共産党当局の発表に比べれば、同亡命政府の発表は「事実」に近い。その評価のもとに、各国のメディアは度々声明を報じるわけだが、同声明の中に指摘される「便衣隊」の存在は出色であり、まさに、中国共産党の本領とも謂えるだろう。比較的穏健なチベット人が、積年の怒りが爆発したとはいえ、自家用車に火を放ち、商店を略奪、破壊して火を放つ。漢人に対して集団リンチを加える等。果たして、自らがそのような行動に出るものなのか。
少なくとも、警官や鎮圧部隊の「便衣隊」が僧侶の衣をまとい、あるいはチベット人に扮し、平和な抗議デモに紛れ込んで「騒乱化」したと認識すれば、事の次第が判りやすくなるのではないか。長年の交流があり、チベットの事情に詳しい英人記者との電話の中で、この「疑い」があることを指摘したところ、その可能性が大きいことを確認し、「グッドポイント」として合意を見たのである。
チベット亡命政府は、手を尽くして、この点を可能な限り調査し、掌握した事実を世界にアピールすれば、おそらくは、事件の本質と中国共産党の自作自演ともとれるシナリオ、同党のプロパガンダの醜悪さを、世界に知らしめることができるのではないか。以上、誠に僭越ながら、諸賢への何らかの提案となればと思い短稿に報告する。
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■ 主な関連記事:
・ チベット「発砲していない」一考
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【筆者記】
屈中議員という広義の「便衣隊」もまた始末におけない存在である。便衣隊を選挙で選んでも、決して、日本のためにならない。
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2008/03/18(火) 08:27:03 [チベット]
嘘と隠蔽の当局「プロパガンダ」
「致命傷を負わせる武器使用せず」暴動で中国外務省が強調
【北京=牧野田亨】 中国外務省の劉建超・報道局長は17日夜、中国チベット自治区ラサで起きた大規模暴動について初めて記者会見し、「(当局側は)致命傷を負わせるいかなる武器も携帯、使用していない。非常に抑制された態度だった」と述べ、暴動の際に武装警察官らの取った行動は抑制されたものだったと強調した。 チベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世が提案した暴動の実態に関する国際調査に対しては、「中国の内政問題だ」と同意しない考えを示した。読売新聞 3月18日付記事より参照のため抜粋引用/写真は「2008年3月17日、インド北東部シッキム(Sikkim)州ガントク(Gangtok)の僧院で、抗議集会に参加した亡命チベット人の僧」。(c)AFP/Diptendu DUTTA
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強まる「責任転嫁」と「嘘」、「拒絶」のプロパガンダ色
中国共産党の外務省(17日夜)によれば、『暴動の原因』は、『ダライ・ラマ勢力はこれまで長い間中国からのチベットの分裂、独立を図ってきた」と指摘』(表題)と。また、鎮圧には『致命傷を負わせるいかなる武器も携帯、使用していない』と。および、ダライ・ラマ14世が提案した、国際機関による実態調査については、『中国の内政問題』として『同意しない』(同)と。これらの声明は、原因を「ダライ・ラマ」支持勢力へ「責任転嫁」し、鎮圧に重火器は使用していないかの「嘘」をつき、また、国際調査に対する「拒絶」を明言したに等しい。いよいよ、「真相」の究明と解決にはほど遠い、「プロパガンダ」のスタンスを鮮明化しつつある。
このスタンスは、中国共産党の新華社通信でも同様だ。ダライ・ラマ14世が、「文化的虐殺」と当局を非難した発言(16日・記者会見)に対し、『チベット自治区指導者(自治区人民代表大会のレグチョグ常務委員会主任)の反論』として、『全く無意味』との反論を配信。云く、『農奴制の旧社会には『市民』の概念は存在さえしなかった」と述べ、共産党政権によってチベット人民が解放されたと指摘。チベット寺院など伝統文化も保護されていると強調した』(報道)とある。いわば、事態が深刻化すれば、責任転嫁と嘘、拒絶の「プロパガンダ」色もまた鮮明になる。当局は、その姿を国際社会に見せているに等しい。
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増え続ける死者数
亡命チベット代表者議会の声明(3月17日)として、AFPは、『チベット自治区で起きた騒乱について、ラサほか自治区各地での死者は数百人に上る』(記事)と報道。云く、『声明で議会は、「10日以降ラサほかチベット各地で始まった大規模なデモは、数百人の死者を出す結果となった。中国政府による武力鎮圧は、国連(UN)や国際社会に問われるべき問題だ」として、真相解明に向けた国際的な調査の必要性を訴えた。死者の正確な人数など、詳細には触れていない』と記している。中国共産党当局による発表と比較すれば、亡命政府筋の声明、指摘は、より「事実」に近いものと謂えるだろう。
ラサ周辺を含め、連鎖反応的に新たな抗議行動が四川、青海、甘粛など、他の省へと広がり、多発している状況にあり、それらの地域でも死者が出ている様子が伝えられている。その状況から考察すれば、時間の経過とともに、確認される死者の数は増えることはあっても、減少することはないだろう。長期化すれば、死者が大規模に膨らむ。その可能性もまた否定できないのではないか。先稿にも触れたが、当局が、かの天安門事件(六四事件)で、自国民に対して展開した大規模な虐殺行為とその本質は何ら変わっていない。
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各国の非難と日本の対応
各国からは、中国共産党当局への非難の声が錚々に上がっている。報道によれば、『フランスのクシュネル外相は14日、欧州連合(EU)首脳会議後の記者会見で、ラサの大規模暴動について「中国政府に自制と人権尊重を求める。EUとEU加盟27か国は強い非難の意識を共有している」と述べ、中国政府の対応を批判した』(記事)と。また、『イタリアのダレーマ外相も「中国は抑圧を終わらせる必要がある」とし、僧侶や民衆の抗議行動に理解を示した』(同)と。
また、『欧州では、中国がチベット自治区を不当に支配し、アフリカ、ミャンマーなどでも人権抑圧政権に手を貸しているとして、一部の人権保護団体などは夏の北京五輪への参加拒否を呼びかけている』(同)などとあった。中国共産党当局に責任の比重を置き、「抑制」を求める声が相次ぐ中で、しかし、日本政府の一部にみられる対応は「喧嘩両成敗」を示唆するかのようだ。いわば、中国共産党にかなり遠慮しているのではないか。
たとえば、云く、『高村正彦外相は17日の参院予算委員会で、中国のチベットで発生した大規模騒乱について、「極めて憂慮し、懸念をもって注視していきたい」と述べた。現地滞在の邦人保護については、「いまのところは一応全員無事だが、さらにしっかりしてほしいと(中国側に)お願いしている」と語った』(記事)と。また云く、『外務省の藪中三十二次官も同日の記者会見で、チベットの大規模騒乱に関し、「何より大事なのは、(中国政府とチベット側の)双方の関係者が冷静に対応し、事態が早期かつ平和裏に沈静化されることだ」と述べた』(同)とある。「双方の自粛を」と。一見、大人の発言に映るが、果たして、これが「真相」の究明と解決を促すスタンスと謂えるのだろうか。
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■ 主な関連記事:
・ ダライ・ラマ「国際機関による調査を」
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【筆者記】
「双方の自粛を求める」他は、さしたる指摘もない。一体、何が原因なのか、掘り下げた発言もない。中国共産党は、さぞ、ほくそ笑んでいることだろう。もはや、外務省関連が中国共産党に篭絡され、半ば傀儡(かいらい)化している様子が垣間見れる。もしも、万一、今回の「騒乱」が中国共産党の崩壊へとつながる事態に拡大する。そのような事態にはまったく至らない、とは誰人も否定できないはずだ。かくなる後に、同党を幇助した存在として、政府当事者らは赤恥をかくことになるが、それも覚悟の上のことか。少なくとも、同党とは一定の距離を置く。そのタイミングにある、と映るのだが。
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2007/05/18 00:00 設置 (PCカウント)
Author:博士の独り言
いかなる組織、団体とも無縁の日本人発行のメルマガ、およびブログです。初期のように、氏名とプロフィール、写真を掲載すべきと考えていますが、迫る身の危険回避の意味からも自重すべし、との筆者をよく知る友人らの制止により、現在は「博士の独り言」として活動しています。活動自体も全く無収入です。