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2010/01/05(火) 10:47:10 [メディア/意見書]

非受信者に「規約」を置いていく欺瞞

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執拗なNHKの訪問
 NHKの受信契約を求める訪問に先年からの悩む方もおられることと思う。小稿に近況を少々含めて報告する。博士の独り言/写真は「日本放送協会放送受信規約」(1頁目)を参照のため引用

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脅しともとれる「受信契約」勧誘

 週に一度くらいのペースになるだろうか、NHK営業スタッフ殿が訪問して来る。「テレビは所有していません、ワンセグも所有していません」、とお断りするのだが、「そうですか」と立ち去るのだが、また、その後にも訪問して来る。表題(写真)は、その折に、これをよく読め、と云いたげに、営業スタッフ殿が置いていく「日本放送協会放送受信規約」である。

 先月の訪問はより執拗だった。関わる機器は所有せず、と断っても、「こちら(NHK)で調べます、受信実態が認められた時は受信契約の締結と過去に遡(さかのび)る受信料を支払っていただくことになります」(要旨)、と。いわば、脅しともとれる勧誘であった。たとえば、極端な場合、何らかの受信実態を認めた、として、過去の入居時にまで遡(さかのぼ)る受信料をも「延滞分」として請求することも可能ではないか。

 表題の「規約」は、A4版の4頁刷りのものだが、その4頁目には、「放送受信料の清算」、「放送受信契約者の義務違反」、「支払いの延滞」と。累々とNHK自身を保護するかの項目が並んでいる。たとえば、「延滞」の項目では、「第12条の2 放送受信計約者が放送受信料の支払いを3期分以上延滞したときは、所定の放送受信料を支払うほか、1期あたり2.0%の割合で計算した延滞利息を支払わなくてはならない」とある。

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日本放送協会放送受信規約」(4頁目より抜粋)
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 最近、代わる代わる訪問して来る営業スタッフ殿の態度に共通している点は、たとえ、「テレビは所有していない」、と説明しても、本来、契約していれば「カスタマー」に当たるであろう住人の言い分を無視するかのように、上記の脅しとも映る言質を置いていくことだ。具体的に、どのような技術的方法で、受信実態の有無を「確認」するのか、と尋ねても、それを一切説明しない。その「確認」手法によっては、アパートやマンションなどの集合形態の住居では隣接する両隣の受信実態と混同されはしないか、と。このように危惧しているため、尋ねているのだが。
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NHKは生涯受信せず

 重要な場面の国会中継をしない。良識の人々の問い合わせに対しても、その理由を開示することもない。見たくもない、と。そう思う視聴者の多さの指摘が絶えない韓流ドラマをノーカットで流す。「カスタマー」無視とも謂える同局の実態の他に、放送自体の根本的な誤りの事例が数多と指摘されている。その1つに、積年の「シルクロード」特集がある。読者の多くのみなさまがご存知の通り、中国共産党が「ウィグル自治区」(東トルキスタン)としている地域は、「シルクロード」の要所を擁している。そこで、中国共産党によって、1964年以来、50回にもおよぶ核実験が行われていたにもかかわらず、NHKはこれをニュースとして報じることもなく、ひたすら夢と歴史のロマンに満ちた観光地であるかのように、「シルクロード」を延々と特集して来たのである。

 以って、NHKに誘われるかのように同地を訪れ、旅した人々の、残留放射能によって被爆(ひばく)も指摘されている。この指摘が上がっていることも、当然のごとくNHKは報道しない。そればかりか、「シルクロード」特集の映像を販売し続けているではないか。ゆえに、知らない人々がさらに同地を訪れる、との悪循環を断ち切れないばかりか、累々たる被爆者を生み出す可能性すら存在しているのである。この1つを事例にとっても、国民を欺(あざむ)くに等しい。「NHKは生涯にわたって受信するつもりはありません」、と。こう説明しても、営業スタッフ殿にはチンプンカンプンである。その様子は、カルト組織の勧誘に駆り立てられた信者と同じだ。
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週刊朝日「創刊88周年記念企画」

 NHKばかりか、中国共産党機関紙「人民網」(人民日報)の提携紙・朝日新聞はじめ、系列の誌面でも、「シルクロード鉄道 完全走破の旅」と題する記念企画を展開していた、と。その様子が、週刊朝日(1月15日号)に、「週刊朝日創刊88周年記念企画」として掲載されている。いわば、メディア一体となったかの連動企画に映ってならない。

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週刊朝日の企画を記す誌面(週刊朝日1月15日号より)
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 云く、「この大紀行を思い立ったのは。2005年、週刊朝日百科「シルクロード紀行」を企画していた時のことだった・付録につけるユーラシア大陸の地図を制作するため資料に当たっていたが、その時、古代シルクロードに沿って、2本の鉄道がローマから韓国の釜山まで、えんえんとユーラシア大陸を貫いていることを発見したのだ」と。続けて、「乾燥した高原と広大な砂漠のなかを細々と這う道、くねりながら続く鉄路。2本のレールがけなげで、愛おしく思えた。“鉄道のシルクロード“である」(誌面)とある。

 過去に実在した「シルクロード」と、誌面に記される「鉄道経路」との符合性は如何に、との素朴な疑問が先ずある。「韓国の釜山」まで「シルクロード」が続いていたのか、「シルクロード」(=イコール)現在の鉄道でつながる経路、と謂えるのか。あたかも、これらを(=)で結ぶかのような「企画」の欺瞞性が見え隠れするのだが。その危険性に関して報ずべきを「報ぜず」、知るべきを「知らさず」、ひらすら、夢とロマンを駆り立て、受信契約を執拗に迫るメディアのおぞましさを指摘せざるを得ない。
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■ 主な関連記事:

NHK「国会中継無し」考 2009/11/06 
NHK「契約」求め提訴 2009/06/24 

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 国思う勉強会(12月)で、NHKの話をさせていただいたところ、強そうなご婦人から、「うちはNHK不買運動に入っています」と。勧誘に対してそう答えたところ、「二度と来なくなった」、とのお話をいただいた。シンプルだが、良い方法かもしれない。

平成22年1月5日

博士の独り言
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路傍の花(筆者)
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